猫が好き!


 真純が一瞬うろたえたのを瑞希は目ざとく察知して、すかさずツッコミを入れる。


「あら、ホントに襲われたの?」
「ちがっ……!」


 慌てて否定する真純を無視して、瑞希はニコニコしながら続けた。


「まぁ、よかったんじゃない? 三十路手前で女になれて。あんた放っといたら、そのまま妖精になっちゃいそうだったもの」
「何? 妖精って」


 わけのわからない話に思わず食いつくと、瑞希はニッコリ笑って説明した。


「バージンのまま死んだ女の子は妖精になるって言うじゃない?」


 そんな話は初めて聞いた。
 真純は目を細くして瑞希に問い質す。

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