猫が好き!


「誰が言ってんの?」
「飲み屋のお姉さん」


 どうやら一部地域限定のファンタジーらしい。

 大きくため息をつく真純を気にも留めず、瑞希は勝手に話を膨らませている。


「でも、うらやましいわね、二十歳の若者なんて。若い子ってテクはなさそうだけど、体力だけは有り余ってそうじゃない? 実際のとこ、どうなの?」


 身を乗り出して問いかける瑞希に、真純は眉をひそめて顔を背ける。


「知らないよ、そんな事」
「いいじゃない。教えてくれたって」


 黙っていても瑞希の誤解は解けそうもないので、真純はゆうべと今朝の話をした。

 話を聞いて瑞希は、ガッカリしたようにため息をついた。

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