猫が好き!


 真純はムッとして言い返した。


「別にいいよ。いっそ、これ以上ないってくらい立派なフェアリーになってやる」
「まぁーっ開き直っちゃって、かわいくないわね。シンヤくんの事、嫌いじゃないんでしょ?」
「嫌いじゃないけど、特別に好きなわけでもないし」
「じゃあ、私に紹介してよ」
「へ?」
「謎めいた子犬ちゃんって興味あるわ」


 瑞希にシンヤを紹介して、二人が付き合うことになったら、瑞希は度々家にやって来るようになるのだろうか。
 そして自分の目の前でイチャイチャしたりして……。

 この二人なら、あり得るような気がする。
 そうなったら、なんかおもしろくない。

 シンヤに出て行ってもらえばいいわけだが、どういうわけか、その選択肢は真純の中から欠落していた。

 そんな事を考えていると、出がけにシンヤが言っていた事を思い出した。

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