猫が好き!
真純はシンヤの隣に座って、瑞希の用件を伝える。
途端にシンヤは不安そうな表情を浮かべ、つけようとしていたテレビのリモコンを置いた。
「また、一人で行くの?」
「だって一人で来いって言ってるし、今までも一人だったし」
「でも心配だなぁ。やっぱり僕も行くよ」
当たり前のように言うシンヤに、真純は眉をひそめる。
「人の話、聞いてた? 一人で来いって言われてるの」
「だから外で待ってるよ」
「情報システム部まで来るように言われてるの。多分、書類の交換だけじゃなくて、打ち合わせがあるんだよ。どれだけ時間がかかるか分からないし」
「かまわない。家で心配して待ってるよりいいから」
シンヤが何を心配しているのか、相変わらず分からない。
朝もはっきりと言わなかった。