君に告げよう

「明日から学校だね」



帰り際、伊地知がぽつりと呟く。



「は?明後日からだろ?」

「……竹島くん。明日だよ」

「そうだっけ?」



冬休みがいつまで続くのか、全く把握していない僕に伊地知は呆れていた。

だけど、すぐに笑顔になって、


「花札は、今度の日曜日だね」


と言った。


こいつは頭がいいから、すぐに花札のルールも理解するんだろうな。

でも、花札って二人でやってもつまんないんだよな……。



「そうだ。今度、永輝くんに会わせるよ。みんなで花札しようぜ」

「えぇっ!?結崎さんに?」

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