君に告げよう
あいつらは次の標的を探していたから……。
暴力からは何も生まれない。
次の犠牲者を出すだけなんだ……――。
悪い芽は早いうちに摘み取って、二度と陽の目を見ないところに閉じ込めておかないといけない。
翌日……。
伊地知の葬儀が行われ、クラス全員が出席した。
葛城たちは『報復』の意味を理解したのか、していないのか、何度も僕の方に視線を送り続けたけれど……。
……僕は無視した。
葬儀場には、一人の男子中学生の自殺を聞きつけたマスコミが何人か来ていて、出入りする学校関係者から情報を得ようとしていた。
けれど、学校側から緘口令が敷かれていたため、誰一人として口を開くヤツはいなかった。
「――茅島。伊地知はなんで自殺したと思う?」
出棺を前に、僕は、隣りで泣きじゃくる茅島に聞いてみる。