君に告げよう
第五章
*未来への一歩*
――三年後。
高校二年になった僕は、中学と同じような学校生活を送っていた。
腐れ縁とでも言うのだろうか、同じ高校に進学した茅島は相変わらず僕のそばにいた。
そして……教護院送りになった葛城たち……。
あいつらが今どうしているのか、僕にはどうでもいいことだったし、何かを知っているような茅島もその件には一切触れなかった。
平穏な日々ほど、淡々と過ぎていく……――。
だけど、伊地知という友達を失った僕の胸は、未だにぽっかりと大きな穴が開いたままだった。
少しでもそれを埋めたくて……。
僕は、啓介さんの後を継いで総長になった永輝くんのチームに入った。
『永輝くんのチームに入りたい』
そう言った僕に永輝くんは何も言わず、無言で総長就任前に愛用していた濃紺の特攻服を僕に手渡した。