君に告げよう
もう少しで終わるから……って……。
ドアをぱたりと閉めた後、ドア越しに女の子の喘ぐ声とベッドのきしむ音が聞こえてくる。
僕は顔中が熱くなるのを感じながら、逃げるようにして優美ちゃんの所に戻った。
「遼太郎ー、邪魔すんじゃねぇぞー」
戻ってきた僕を見て、優美ちゃんは笑いながら言った。
胸がドキドキしていた。
テレビや映画でしか見たことのなかった光景を、生まれて初めて目の当たりにした。
しかも、永輝くんが……――。
「あの子…、誰?」
そう聞いた後、優美ちゃんが差し出したオレンジジュースを一気飲みする。
「あぁ。永輝の彼女だよ。かんなって言うんだ」