君に告げよう
こういう時、あいつならきっとこう言うはずだ。
なんて、自分で勝手に想像したりして……。
初めての友達を失った反動は、思った以上に大きすぎたんだ。
「――遼太郎?」
「えっ!?あっ、永輝くん!」
「悪い、起こしたな」
永輝くんが帰って来たことに気付かなくて、突然名前を呼ばれた僕はどきっとして飛び起きた。
そんな僕を見て静かに笑いながら、永輝くんは腰を下ろすと、ネクタイを無造作に外した。
「なぁ、遼太郎」
タバコに火を点けながら永輝くんが口を開く。
「ユウヤ……、どう思う?」
「どう思うって……。総長としての資質があるかってこと?」