君に告げよう
飲み会をしようと言い出したのは、僕が思ったとおり姉さんで……。
メンツも見事なまでに揃っていた。
「おまえは明日休みだからいいものを……」
ブツブツと言いながらも、啓介さんはたった一人で飲み干した焼酎の一升瓶を抱きかかえている。
永輝くんは啓介さんや僕を送らないといけないから、と、酒を一滴も飲まず、ひたすらウーロン茶を喉に流し込む。
僕はというと……。
「永輝くん!あたりめ食いたいれす!」
呂律の回らない口調ではあったけれど、頭はしっかりしていた。
飲み会の場所となった、お決まりの結崎家。
僕は到着するなり、姉さんにひたすら酒を強制された。
「明日も仕事だから」と断っても、姉さんはご機嫌な様子で「なに言ってんの!」と無理やり酒を注ぎ、僕の口元へとグラスを運ぶ。
そんなに酒に強い方じゃない僕は、たった缶ビール二本でこの状態だ。