君に告げよう
「姉さん。俺、あたりめ……、やっぱ、いいれす」
しっかりとしない口調で、僕なりに姉さんを止めようとする。
けれど……。
「もう!また後で、やっぱり食べたい!なんて言い出すに決まってるんだから!」
そう言って、姉さんは僕たちを残して部屋を出て行った。
姉さんが出て行ったのを確認した後、啓介さんが僕の頭を軽く小突く。
「てめぇが余計なこと言うから」
「……すみません……」
調子に乗った僕が口走った一言。
まさかこんな展開になるなんて、思いもしなかった。
「絶対、鉢合わせするぞ。ちょうど今の時間は柚羽ちゃんがバイト入ってるからな」
「……やばい…っスよね……」