君に告げよう

僕の言葉を聞いて、柚羽さんはこくりと小さく頷く。



「永輝くんと何かあった?」



一瞬だけ助手席をちらりと見ると、柚羽さんと目が合った。

少し間を置いてから、柚羽さんは小さく笑いながら口を開く。



「せっかく連れてきてもらったのに、ごめんね」

「そんなこと……。永輝くんと会ったんでしょ?」



僕が聞くと、柚羽さんはまた間を置いてから話し始める。



「……かんなさんがいたの」



その名前を聞いて、僕は思わず急ブレーキをかけた。



「姉さんが!?」

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