君に告げよう
僕の肩に回された腕を思い切り振り払うと、そいつは無様な格好で廊下に倒れた。
周囲にいたヤツらも、僕の予想外の行動を見てポカンと口を開ける。
「おまえらのことなんか最初っから眼中にもねぇんだよ」
見下したように言い放った僕に一人が殴り掛かろうとする。
それをリーダー格のヤツが無言で抑えた。
「もう二度と俺に関わるな」
そう言って、僕が踵を返して教室に入るまで、あいつらは一言も口を開かなかった。
別に……――。
あそこで暴れて、ヤツらを全滅させたってよかった。
だけど後々が面倒だし、それよりも時間の無駄……。
教室に入った僕は、未だに廊下で呆然としたまま無言で立ちすくむヤツらを見た。
そして、ヤツらに一番近い教室の窓へと行き、口を開いた。