君に告げよう

「……前に、連合入りの話をしただろう?」

「……うん」



あれきり永輝くんや優美ちゃんから聞くこともなかった、啓介さんや永輝くんたちの連合入りの話。

連合の総会長から加入の誘いを受けたって言う所で止まったままだった。



「連合…どうなったの?」

「結局、入ることになったんだけど……。ちょっとややこしいことになって」

「何か問題でもあった?」

「あぁ……」



少し間を置いて、永輝くんは淡々と話し始めた。


啓介さんと永輝くんたちが日頃から対立している、ある族が原因のようだった。

相手の族も連合への加入を強く希望していたようで、何度となく総会長のところに足を運んでいたらしい。

でも、連合に入れるほどの勢力もなくて、毎回、門前払いになっているらしくて。

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