君に告げよう
そんな中で、自分たちと対立していた啓介さんたちのチームが総会長直々にスカウトされたもんだから、腹いせにチーム狩りを始めたらしい。
「昨日は、九代目のメンバーが学校帰りにやられた」
九代目はチームに加入したばかりの、右も左も分からない新人集団。
僕と同じ中一のヤツらがほとんどだと聞いたことがあった。
「俺たち幹部の身辺も洗ってるみたいで……」
「――まさか……」
「姉貴や遼太郎、そして、かんなのことも知られている」
それはつまり……。
もしかしたら、僕や姉さんにもヤツらの手が回るかもしれないってこと……。
「総会長に何とかしてもらえばいいじゃん」
「……いや、これは連合には関係のないことだから。連合に正式に入る前に、キレイに片付けようってことになった」
「だけど……」