君に告げよう

そんな中で、自分たちと対立していた啓介さんたちのチームが総会長直々にスカウトされたもんだから、腹いせにチーム狩りを始めたらしい。



「昨日は、九代目のメンバーが学校帰りにやられた」



九代目はチームに加入したばかりの、右も左も分からない新人集団。

僕と同じ中一のヤツらがほとんどだと聞いたことがあった。



「俺たち幹部の身辺も洗ってるみたいで……」

「――まさか……」

「姉貴や遼太郎、そして、かんなのことも知られている」



それはつまり……。

もしかしたら、僕や姉さんにもヤツらの手が回るかもしれないってこと……。



「総会長に何とかしてもらえばいいじゃん」

「……いや、これは連合には関係のないことだから。連合に正式に入る前に、キレイに片付けようってことになった」

「だけど……」

< 50 / 301 >

この作品をシェア

pagetop