君に告げよう
総会長を始めとした連合に手を借りるべきだと説得しようとしたその時、玄関のドアが激しく叩かれた。
「永輝さん!永輝さん、いますかっ!?」
永輝くんを『さん』付けで必死に呼ぶ外の声。
チームの後輩だとすぐに分かった。
ただごとじゃない様子に、永輝くんは走って玄関へと向かった。
「どうした?」
「ユウヤが……っっ!」
「ユウヤがどうした?」
「ユウヤが……、あの…っ…!!」
あまりにも動揺して状況を説明できない後輩を、永輝くんは落ち着かせる。
緊迫した様子を、僕は永輝くんの部屋のドア越しに伺っていた。
「拉致られました!あいつらに!!」