君に告げよう
第三章
*追憶*
――その日、一つの暴走族が壊滅した。
啓介さん率いるチームと日頃から対立していて、連合の総会長が門前払いしたヤツらの最後。
大麻取締法違反、傷害容疑、殺人未遂容疑。
芋づる式に次々と明るみに出たヤツらの悪行。
未成年ばかりの集団が犯した罪に、世間は驚愕するどころか、冷ややかな視線を送った。
ユウヤさんを助けに行った永輝くんは重傷で、一ヶ月経った今も病院のベッドの上にいる。
啓介さんは……。
『かんなを頼む』
そう言い残して永輝くんとユウヤさんを逃がし、ヤツらとともに警察に連れて行かれた。