君に告げよう

「いいよ、僕が……」

「おまえはいいよ。茅島、行ってこい」

「……う、うん…」



腑に落ちないような表情で、茅島はゆっくりと部屋を出て行った。

ドア越しに聞こえる階段を下りていく音。

その音が小さくなったところで、僕は伊地知に近づいた。



「なっ…なに?」



至近距離まで近づいた僕に、伊地知は慌てた様子で後ずさりした。

僕は伊地知が着ていたシャツとセーターの裾をまとめて掴むと、勢いよく上に捲り上げた。



「―――!!」

「………やっぱり――」


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