君に告げよう

*友達*


伊地知の上半身には青あざと根性焼きの痕があった。

人目につかないよう、まるで狙ったかのように、その痕はみぞおち部分に集中していた。



「おまえ、葛城たちに……」

「……まさか。これは葛城たちとプロレスごっこした時にできた痕だよ」



伊地知は捲し上げられたシャツとセーターを整えながら笑う。

でも、決して僕と目をあわそうとしなかった。



「は?おまえバカか?なにガキみてぇな言い訳してんだ?」

「言い訳じゃないよ!」

「根性焼きの痕は?葛城たちがうっかりつけてしまった、わざとじゃないよってヌカすんだろ?」



そう突っ込むと、反論しようとした伊地知は下唇をギュッと噛み締めた。

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