君に告げよう
よほど疲れていたのか、それとも興奮していたのか――。
優美ちゃんが客間に敷いてくれた布団に潜り込むと、急に瞼が重くなり、僕はそのまま目を閉じた。
翌朝。
熟睡したせいか、すっきりと目が覚めた。
優美ちゃんはまだ起きていなくて、雀の鳴き声を聞きながら、僕は永輝くんの部屋に行った。
がらんとした永輝くんの部屋とキンと冷たい冬の空気が寂しさを募らせる。
永輝くんは……結局、帰って来なかった。
優美ちゃんを起こそうと、重い足取りで踵を返した瞬間。
ガレージからバイクの音が聞こえてきた。
「……永輝くん……」
僕はもう一度踵を返すと、大急ぎでガレージへと向かった。
「永輝くん!」