キミと私の理想論(短編)【完】
『な、何って?てか、千歳腕力いれすぎ!』
そう言って、千歳の腕を私の腕から外そうとするけど…やっぱり男。力ではかなわない。
『だから、何にムカついたわけ?』
『何にって…』
…千歳と女子たちがイチャイチャしてたからムカつきました…なんて、言えるわけないじゃない!てか、そんなの私が千歳のこと好きみたいじゃん!
心の中でそう叫ぶ私なんかにお構いなしで千歳はさらにグイグイと私の腕を引っ張ってくる。
『…ちょっ…千歳近いから!』
私は、慌ててそんな千歳から離れようと試みる。