キミと私の理想論(短編)【完】
『…なんなのさっきの人…』
正直、ここまで初対面にして最悪の印象をもったのは、初めてだった。
顔は…まぁ、それなりだったけどかっこいい…というより、かわいい感じだったし、背もそんなに高くないし、クールと言えばクールなんだろうけど、あんなのただの自己中野郎だ。優しさなんてあったもんじゃない。
まさにイライラMAXの私。
ちなみに…タカちゃんと出会ったのもそんな時。
『千歳がすまない、大丈夫か?』
そう言って、手をさしのべてくれたタカちゃんは、本当に紳士的だったな…なんてしみじみ思う。
舞花が惚れるだけある。