キミと私の理想論(短編)【完】
私がそんな、思い出に浸っていると、
『おい、ブス、何ボケッとしてやがる?少しは舞花ちゃんを見習って女らしくなれや?』
そんなことを言う千歳。
『…うっさい、あんたに関係ないでしょうが!童顔おチビ!』
『…っ、オレは、チビじゃね〜お前よりも高いっつの!』
本当のことを言われ、イライラしている千歳に私は、クスリとほくそ笑んだ。
『あれ?童顔は否定しないんだ?てか、背だって、5センチ程度しか変わんないしね〜』
さらに追い打ちをかけてやる。
実際のところ、私の身長は、165センチ、千歳は、170センチ。決して普通の女子と比べたら低くはないんだろうけど、相手が私だ。
…中学の体育祭でのフォークダンスで、女子同士で踊ったのは記憶に新しい。
つまり、男女の人数合わせで私は、男子に回されたのだ。