海の花は雪

…その物語は昔、人が海の中で暮らしていたという設定の話で、海底にある王国の一つ、フレイヤース王国のお姫様を主人公に、話が進んでいく…

お姫様は大の花好きで、小さい頃に一人の天才科学者に″海にお花を咲かせてほしいの…″とお願いをする…

お姫様を、でき愛していた科学者は、どうにかその願いを叶えるために研究所を作り、地上と海底を結ぶ事に成功する…


「…ここが、その研究所ってわけ？」

「うん、たぶん。作りが似てるし…で、お姫様は時々、地上へ連れて行ってもらったりしてて…ある日、いるはずのない人間が、浜辺に倒れているのを見つける…」

「それが地上の王子？」

「うん…その時代、地上に人はいないと信じられていたから…でも長い…それこそ超古代の歴史をひも解くと、人は天変地異をきっかけに、海と陸を行ったり来たりしてて、生き残った人達で国を作って…時には、海と陸の王国が交流していた時代もあったらしい…」