海の花は雪
「え?」

「…ハル、もしかしたら今…緊急脱出システムのスイッチ、入れちゃったかもしれない…」

「マジかいそれ?オレ何か、さわっちゃった?テーブルけ飛ばしたけど…まさかこれ?」

ハルはテーブルの下をのぞき込んだ。

どうやら、このテーブルの辺りから音がしてくるようだ。

「…このテーブルのどこかに、そのスイッチがあったかも…」

…そう言えば、そんな事が本に、さらりと書いてあった気がする…

「…どうなる?深谷君…」

「…10分以内に、ここは浸水状態になって…外に出れると思う…結果オーライ?」

遠い目をした自分を見て、ハルは平謝りをした。

「ごめん!悪い!すみません!試す時間もなく本番か〜あははは…本当ごめん!深谷君…もし魔法がかからなかったら、オレを恨んでいいから…って言うか、オレも死ぬか〜あははは〜…天国でつぐなうってゆーのでどう?」

…いや、どうって言われても…と心の中で突っ込んだけど…
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