海の花は雪
何だかこの感じは、どこかで経験したような気が…

そんな事を考えていると、先生と目が合い…

「イース流に言うと、超・高速移動システムらしいですよ〜?あの大そうじシステムを応用した〜」

「…」

イース…何ておおざっぱな、科学者だろう…

そんな事が頭をよぎった後、じょじょに水圧の勢いが増して、移動速度が上がって行った…

Gのような水圧が体中にのしかかり、不覚にも自分は先生の腕の中で、気を失ってしまった…




「…君、深谷君、大丈夫ですか?」

遠くから女性の声が、何度も自分の名前を呼ぶ声がする…

白い霧のかかった意識が、次に聞こえてきた呟きによって、一瞬にしてクリアーなものになる。

「う〜ん、ここはやはり、人口呼吸ですかね〜」

「…その必要はありません。ナゼなら、ここは海底だからです…」

ボンヤリとする意識を立たせて、そう言い切った。

「ああ〜そうですよね〜」

ふふふと笑う先生の顔が、ものすごく近い距離にあった…

「…」
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