海の花は雪
「ええ〜?という事は、まさか高田さんが、フィルなんですか〜?」

「え?え?そうなんですか?先生?」

高田さんと戸川先生は、信じられないといった感じで、見つめ合っている…

「…そう考えるのが、自然だと思う…高田さんが陛下で良かった…」

そう言って、深谷少年は深いため息をついた。

…確かに…あのメンバーで、ID登録された人物が存在しなければ、中には入れずに最悪、溺死していた事になるな〜あははは…危なかったな〜ははは…

「そんな…私が陛下だなんて、信じられません…それに私は、何も前世を思い出したりは…」

高田さんは、おろおろしながら、否定しようと必死だ…

「もうその辺は、関係ありませんね…登録した者以外は、入口を開けるのはムリですからね〜」

戸川先生は嬉しそうに微笑むと、高田さんにとどめを刺した。

「戸川先生〜」

紳士が情けない顔をして、うろたえている…

「でも実際…高田さん、自分の前世とか見えないんですか?」

ハル君が、なるほど〜という質問をした。

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