海の花は雪
「ふふふ、遠慮しておきます」

「それは残念だな〜」

「山形さん、生島君ねらいなんですよね〜?がんばって下さいね〜深谷君という、強力なライバルがいますが…」

楽しそうに話す内容は、どこまで冗談か分からない…

「先生こそ、イースを本気で探してみては?いい男に、生まれ変わっているかもしれませんよ〜?」

「それは、面白そうですね〜」

ふふふと、笑う顔は少女のように可愛いらしく、何だかフクザツな気分になる…

前世の記憶の中のお父さんは、いつも笑っていたけど、心の底からという訳ではなかったのかもしれない…

「そう言えば、山形さ〜ん、オレ達疑いもなく、高田さんをフレイル陛下じゃないかって決めてしまったけど、イースってゆ〜可能性もありますよね〜?」

ハル君が、数メートル離れた後ろから、面白い事を言ってきた。

「それは盲点でしたね…確かにイースでないとは、言い切れませんよね〜」

先生は立ち止まってふり返ると、ハル君達に話かけた。
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