海の花は雪
「…誰あて?ロイズ…」

僕とフレアは目を見合わせると、好奇心に負けてたずねた。

「…自分…」

「ええ〜?ロイズが自分に?何々?何て書いたの?」

「ロイズ王道だよね〜タイムカプセルと言ったら、手紙か〜」

「…」

フレアと僕でたたみかけると、ロイズは眉間に深いしわを寄せて黙秘を決め込んでいる…

「すっごく気になるわ〜ユラ知りたくない?」

「もちろんだよ、フレア…こっそり見ちゃおっか?」

フレアの瞳が、キラリと光った。

「…言っておくが内容は全部、上級魔法士が暗号で使っている文字で書いたから、二人には読めないぞ…」

「ええ〜?!」

「…あのなぁ…」

ロイズは大きなため息をつくと、箱のフタをパタンと閉じた。

「…この箱には、この三人以外が開けれないように、魔法をかけておくよ…」

ロイズは箱に向かって短めの呪文を唱えると、僕らにその箱にふれるよう言った。

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