海の花は雪
「はぁ〜疲れた〜」

「お疲れ様です、皆さん…大変でしたね〜予想よりも深い所に埋まってましたものね〜」

戸川先生は大事そうに、箱の上の土を払いながら言った。

箱は不思議と、汚れていたり劣化している様子もなく、なっが〜い年月が経っているとは思えないほどキレイだった。

「…ちゃんとロイズの結界が、守ってくれていたみたいですね〜さすがです…」

戸川先生はお世辞抜きに、深谷少年の顔を見ると微笑んだ。

深谷少年は困ったような顔をして、首を横にふっている…

照れてる、照れてる…

無表情で分かりずらいけど、照れてるわ〜

「じゃあ早速、開けてみましょうか〜?」

そう言って戸川先生は、ハル君に箱を渡した。

「え?オレですか?」

「ええ〜私では開けれません…ロイズが、この箱の中に入れた人物しか開けれないように、魔法をかけたみたいですね…」

ふふふ…と笑って、深谷少年を見た。
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