海の花は雪
「そうですね…ハルが記憶を思い出さない理由が何なのか、分からないのが引っかかってたんですけど…」

「ですよね〜?おそらく、その辺に何かがあるとは思いますがね〜」

暗くなってしまった深谷少年に、先生は柔らかく微笑みかけた。

「僕もそう思います…」

と、僕が言うと…

゙ならナゼ、口をすべらせる…゙

という深谷少年の心の声が、聞こえた気がする…

「で?山形さんは理由の見当は、ついているんですか?」

「う〜ん、やっぱり兄妹だった事が、ショックだったんじゃないですかね〜」

「…実は私、結構早く亡くなってるじゃないですか?その辺、どんなやり取りがあったか知らないんですよね〜」

「あ〜そうでしたよね…残念ながら、僕も直接知らないんですよね〜状況証拠で推理するか、誰かの記憶にダイブして見たシーンをつなぐというか…」

「何かそれ、プライバシーの侵害ですよね〜ほほほ」

「無意識ですからね〜?やろうと思っても、なかなか見れないし〜?」

「…で?ロイズとフレアが兄妹だってバレた後、何があったんですか?深谷君」
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