海の花は雪
扉は音もなく、スーッと開いた…
暗い書庫に明るい光が差し込んで、一瞬視界が白くなり、目が慣れるまでに数秒かかった。
握りしめた手に、無意識に力が入る…
深谷君の足は、その場に立ったまま動かずに、扉の向こうを見ている…
自分も一瞬遅れて、扉の向こうを見た。
「…え?」
深谷君は押し黙っている…
自分も二の句が告げず、信じられない物を見た衝撃に、思わず扉を閉めてしまった。
「…深谷君、目の錯覚かな〜?今オレ、見慣れた景色が見えたんだけど〜」
「…ハル…それはたぶん、本来あるべき物が見えただけだよ…」
「そっか〜そうだよねって…あれ?!」
自分は妙に納得した後、もう一度扉を開いた。
そこは海底の世界とは、まったく違う…図書館の裏にあたる場所で、木々のすき間から海が見えた。
「深谷君達〜その扉がどうしたの〜?そこは不便だから、あまり使わなくて、つい最近まで本棚が置いてあったのよ〜」
拍子抜けしている所に、後ろから司書の先生が声をかけてきた。
暗い書庫に明るい光が差し込んで、一瞬視界が白くなり、目が慣れるまでに数秒かかった。
握りしめた手に、無意識に力が入る…
深谷君の足は、その場に立ったまま動かずに、扉の向こうを見ている…
自分も一瞬遅れて、扉の向こうを見た。
「…え?」
深谷君は押し黙っている…
自分も二の句が告げず、信じられない物を見た衝撃に、思わず扉を閉めてしまった。
「…深谷君、目の錯覚かな〜?今オレ、見慣れた景色が見えたんだけど〜」
「…ハル…それはたぶん、本来あるべき物が見えただけだよ…」
「そっか〜そうだよねって…あれ?!」
自分は妙に納得した後、もう一度扉を開いた。
そこは海底の世界とは、まったく違う…図書館の裏にあたる場所で、木々のすき間から海が見えた。
「深谷君達〜その扉がどうしたの〜?そこは不便だから、あまり使わなくて、つい最近まで本棚が置いてあったのよ〜」
拍子抜けしている所に、後ろから司書の先生が声をかけてきた。