海の花は雪
ハルに案内されて、まず左手にある扉を開けた。

白い扉は目の前に立つと、勝手に横へスライドして行く…文明は進んでいるようだ。

廊下の左手にトイレらしき物と、シャワールームらしき物が二つ…右手奥に洗面台らしき物と洗たく機らしき物、収納棚らしき物があった。

それらは全て白で統一され、清潔に保たれていたが、人の気配を感じる物はなかった…

「ほら…この洗面台らしき物…ここを押すと水が出るんだよ…」

ハルがそう言って押すと、ジャーと、じゃ口のような物から透明な液体が出た。

「…飲んでみたの?」

「ん…なめてみた、でもお腹壊さなかったし、味は真水っぽかったかな?それから、シャワーらしき物からも水が出た。トイレは使い方一緒だった…」

「…昨日から何も食べてないの?」

「いや、幸運にもバック持って来てたから…お茶とカロリーメイトが入ってた」

「そっか…」


次に反対側の扉へ向かった。

その扉は…前に立ってもまったく反応がなく、押したり引いたりしても動かなかった。
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