海辺で恋するシンデレラ
その間、私はずっとコレはどういう状況なのか考えていた。
まさかこの後、修羅場になるんじゃ・・・
あ、波瑠さんが帰ってきたらどうしよう。
部屋に辿り着くと、鍵をあけ彼女を入れる。
「まぁ、狭い部屋ねぇ。よくこんなところで生活出来るわねぇ。」
ムカッ・・・いくら波瑠さんの知り合いだからって
あまりにも失礼すぎじゃない?!
「今、お茶入れますから・・・」
頬がピクピクしながらも、感情を抑えキッチンに立つ。
買ってきた食材も、冷蔵庫に入れなきゃいけないし。
「いえ、結構よ。それよりも、さっきの話の続きだけど・・・」
「はぁ・・・」
「私、高倉麗華と申します。波瑠の婚約者なの。だから、別れて。」
こ、婚約者?!
「あら、その顔は知らなかったのね?可哀想に・・・まぁ、知らなかったのなら許すわ。とにかく、あなたは波瑠にとって遊び相手でしかないのよ。その事をわきまえて頂戴ね。」
そう言い放って、彼女は出て行った。