海辺で恋するシンデレラ
「あき~。」
亜紀の顔を見た瞬間、私は亜紀に抱きついた。
「あ~、分かったから。中に入れて。」
ヨシヨシと頭を撫でて、無理やり中に入る。
亜紀は、リビングにあるソファに座ると
コンビニの袋の中身をテーブルに広げ始めた。
追いかけるように、リビングに行く私。
「ねぇ、海桜も飲むでしょう?」
お酒の弱い私用に、アルコール度低めのチューハイを買って来てくれたみたい。
それに、野菜チップスやポッキーとか
お酒に合うようなものや、そうでないものまで・・・
「さぁ、とことん聞いてあげるから。喋っちゃいなよ。」
そう言った亜紀は、橘さんと付き合っていた時より
なんだか強くなった気がする。
憑き物が落ちた様にスッキリとふっきれた様な顔しているし。
それに、長かった髪もスパッとショートにしている。
色んな意味で、亜紀も心の切り替えが必要だったんだと思う。