海辺で恋するシンデレラ

ネタの準備が出来て、あとは焼くだけとなった。

そんな時、携帯が震えた。


表示された名前は「波瑠さん」


『もしもし、海桜?』

「はい。」

『ゴメン。今日接待が急に入って、遅くなりそうなんだ。だから、俺待たなくていいから、先に寝てて。』

「あ、波瑠さん。今日、ハンバーグ作ったの・・・」

『えーっ。食べたかったなぁ。明日、一緒に食べよう。』


明日・・・

言葉に詰まった。明日は、もうわたしはココに居ないから。


『・・・?どうかした?海桜。』

「ううん、何でもない。身体に気をつけて、ね。」

『うん。なるべく早く帰るから。』


電話が切れると、短い溜め息をついた。

上手く喋れてたかな・・・




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