海辺で恋するシンデレラ

仕事がひと段落し、19時に

麗華さんと、ホテルのラウンジで待ち合わせをし

そのまま、最上階のレストランへ向かう。


気が重い俺に対し

麗華さんは、俺の気を惹きたいのか

胸を押しつけてきたり、顔を近づけたり

いろいろ仕掛けてくる。


「ここ、とても良いでしょう?お料理も美味しいし、夜景も素晴らしい。」

「そうですね。」

「・・・私と一緒にいても、つまらないといった顔ね。」


テーブルに肘をつき、何かを企んでいるような目つきをする。

この女、何を企んでるんだ?


「たばこ、いいかしら?」

「え、えぇ。構いませんよ。」


そういうと、麗華さんは小さなバッグから

ピアニッシモ・プレシア・ディアス・メンソール を取り出し

慣れた手つきでタバコに火をつける。


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