海辺で恋するシンデレラ
フーッと息を吐き、髪を掻きあげると
麗華さんは、本性を出し始めた。
「あなたの恋人。神崎海桜さん、と言ったかしら。」
「あんた、海桜にまた何か吹き込んだのか?」
そう、こいつは少し前に
海桜に俺と別れるように言ったんだ。
そのお陰で、海桜は泣いて
でも、親友の亜紀ちゃんのお陰でなんとかなったけど・・・
また、何か企んでんのか?
「あら、怖い顔。でも、あなたは私を結婚するしかないのよ?」
「何言ってるんだ。バカバカしい。」
「ふふっ・・・冗談でこんなこと言わないわ。この私に恥をかかせるおつもり?断れば、あなたの人生棒に振ったと同じこと。」
「ふんっ。そんな脅しに俺が屈するとでも思うか?」
「ふふっ・・・あなたはそうでしょうね。でも、海桜さんはどう思うかしら?」
すでに、海桜に何か言ったのか?
ふざけた事を言ってんなよ。
常務の娘だからって、やっていい事と悪い事があるだろうに。