海辺で恋するシンデレラ
でも、俺あの子の連絡先知らないわ。
どうしたもんか―――
あ、1人いた。彼女の連絡先が分かるかもしれない奴が。
プルル・・プルル・・
『・・・はい。』
「なに、警戒した声だしてんだよ。」
『出したくもなるわ。こんな遅くに掛けてくんな・・・』
そういう、夏生の言葉で時計に目をやるが0時前だ。
まだ遅くは無いだろう。俺達にとっては―――
『で、何?』
「海桜が出て行った。多分、亜紀ちゃんのところだと思うんだけど、連絡先知らなくて。お前なら知ってるかと思ってさ。」
『お前、何したの?まさか浮気か?』
「殴るぞ・・・常務の娘に何か言われたみたいだ。」
『あ~、あの女狐か・・・分かった。俺から連絡してみる。だけど、あまり期待するなよ?』
例え、そこにいても
亜紀ちゃんが、答えるとは限らないからな。
それでも、無事に入れくれるだけも安心できる。
海桜、泣いていなければいいけれど――――