海辺で恋するシンデレラ
笑って、そう答えたつもりだけど
亜紀は顔をしかめ、1つ深いため息をついた。
「そんな、顔して言われたって・・・ねぇ。」
そんな顔って・・・どんな顔してるんだろう。
「あんた、泣きそうな顔してるわよ。」
ホラ、と手鏡を渡された。
本当だ。酷い顔・・・・・。
「ま、海桜がそう決めたんなら。私は何も言わないけど・・・それにしても、その婚約者って奴。許せないわね、職権乱用じゃない?!」
高倉麗華さんって名前があるんだけど・・・
ま、いっか。
事の真相を聞いて、私の替わりに憤慨してくれているから
有難い事なんだけどね。