海辺で恋するシンデレラ
『俺は・・・』
「波瑠さん。私、波瑠さんの事もう好きじゃ無くなったんです。だから・・・」
『もういい・・・海桜の、気持は分かったよ。』
「・・・さよなら、波瑠。」
気丈に、震える声を抑えるように
最後まで言えた・・・
これで、本当に終わり―――――
止めどなく、溢れ出る涙。
1人、自分の部屋で嗚咽を我慢することなく
暫く泣いた。
涙が枯れるかと思うくらい。
引っ越し業者が来る直前まで――――――――――
「酷い顔・・・」
自分の顔を鏡でみて笑ってしまった。
目は充血して、まぶたは腫れている。
とてもじゃないけど、人前には出れない。
だけど、もうすぐ引っ越し業者が来るから
とにかく冷やさなきゃ。
顔を洗って、氷で冷やしたタオルを目の上に置く。