海辺で恋するシンデレラ
30分後、業者がきた。
まだ完全には腫れは引いていないけど
なんとか大丈夫。
亜紀も直前まで、手伝いに行くからと言っていたけど
急に、仕事でトラブルが発生したとかで来れなくなった。
だから、全部1人でしなくちゃいけなくなったけど
思ったより、荷物が少なかったのか
一時間もすれば、部屋から全ての荷物が
トラックに乗せられた。
ガランとした部屋―――――
大学進学に合わせて、ココに引っ越しをして来て
亜紀や友達と、よく飲み明かした。
泣いて笑って・・・そして、恋して。
思い出がいっぱい詰まった部屋。
「ありがとう、ございました。」
沢山のありがとうを込めて
お辞儀をした。