海辺で恋するシンデレラ
なんで、波瑠さんがココに居るの?
「海桜、遅かったね。」
振り返った波瑠さんは
何も無かったかのように太陽の笑顔を向けた。
何が何だか、訳が分からない・・・
だって、私達はもう別れたじゃない。
「もう、海桜。結婚を約束した、こんなにいい人がいるなら、もっと早く紹介しなさいよ。」
ねぇ、なんて言いながら、テーブルを挟んで
波瑠さんの向かいの席に座った。
「なに、ボーっとしているの。早く座りなさい。」
ずっと立ちつくしていた私に向かって
お母さんが、波瑠さんの隣に座る様に促す。
「すみません。海桜さんには、仕事で遅れるって言ってあったんで、先に来ていて驚いてしまったんだと思います。」
「あら、そうなの?」