海辺で恋するシンデレラ
そんな中、まだ納得できないと言った感じで
麗華さんが口を開く。
「この女の何処がいいのよっ」
「よせっ。これ以上私の立場を落とすなっ。」
横から常務さんが、止めに入るが間に合わない。
すると、さっきまで私の隣に居た波瑠さんが
麗華さんの前に行った。
「麗華さん、あなたは俺の何処に惚れたんですか?顔ですか?それとも部長っていう肩書?どちらにせよ、あんたは俺の表面しか知らない。それに、海桜を“この女”呼ばわりすんじゃねぇよ。」
「くっ・・・・」
最後の方の言葉は、私には聞き取れなかった。
麗華さんの耳元に近づいて、いつもより低い声で言っていたから。
でも、麗華さんにはかなり衝撃的だったのか
顔を真っ赤にして、逃げるように社長室を出て行った。
常務も社長に一礼し、麗華さんを追いかけるように足早に出て行った。