海辺で恋するシンデレラ

リビングに案内されると、そこには

2人の男性が、ソファに座っていた。


傍には、お手伝いさんなのか

エプロンを来た女性が立っていた。


「お父さん、海桜さんがいらっしゃったわよ。」


その声に、一斉に振り返る皆さん。


「おぉ、そうか。よく来たね。」


笑顔で迎えてくれる、恰幅のいい男性。


わっ。波瑠にそっくりだ。

お父さんの方は、本当に年を取ったらこんな感じだろうなっていうくらい

良く似ている。


「お袋、そろそろ話してあげたら?海桜さんが困ってるよ。」


冷静に突っ込みを入れるのは、眼鏡をかけた波瑠?

波瑠の様に肌は陽に焼けてないけど、パーツは波瑠と変わらない。

たぶん、笑ったら太陽の様な笑顔になるじゃないかな。


「あらあら、ゴメンなさい。」

「いえ。」

「海桜は、返してもらうよ。」


ひょいと、後ろから抱きすくめられ波瑠さんの胸の中に納まる。

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