海辺で恋するシンデレラ
そうこうしているうちに、ナースコールで呼んだ看護師と担当医が現れ
彼女を処置していく。
一時、看護師に部屋に出るように促されたが
彼女が、ギュッと握りしめた腕を離そうとしないので
このまま、治療してもらう様に頼んだ。
たぶん、彼女は心細かったんだと思うから――――
暫くして、薬が効いたのか落ち着きを降り戻し
ベッドに横になった彼女。
「ごめんなさい。ありがとう・・・」
少し恥ずかしそうに、小さな声で謝る彼女。
気分も少し回復みたいだし、そろそろ会社に顔出さないとマズイかな。
そう思って、今日は帰る事にした。
俺の名前を告げ「また来るよ」というと
ほんの少し嬉しそうに「はい」と笑ってくれた事が凄くうれしかった。
彼女の笑った時に出る笑窪。
堪らなく可愛いから―――――