海辺で恋するシンデレラ
「な、心配する事無かっただろう?」
帰りの車の中、笑顔でそう言った。
「うん。皆、いい人達だった。」
「煩いだけだけどな。」
と苦笑した。
「そんなことないよ。凄く素敵なご両親だったし、湊人さんも良い人だった。私、波瑠を好きになって良かったって思ったもん。」
「そっか。そりゃ良かった。」
嬉しそうに笑う。
「私ね、波瑠のご両親みたいな夫婦になりたいな。いつも笑顔が溢れてて、お父様もお母様もお互い想い合ってるのが伝わってくる。そんな夫婦に。」
「いやー、あれは見習わない方が良いと思うぞ。」
「そう?」
「ん。あんまりおススメは出来ないな。」
なんて事を、いろいろ話し合いながら家に帰った。