海辺で恋するシンデレラ

けれど、次の瞬間

波瑠がギュッと強く、抱きしめてくれた。


「夢みたいだ。」

「は、波瑠・・・苦しいよ。」

「あ、ゴメン。」


と謝ったけれど、放してはくれなくて

そのまま包むように優しく抱きしめた。


「波瑠、嬉しい?」

「もちろん。こんなに嬉しい事は無いよっ。ホント、ありがとう。」


良かった。産むなって言われたら、どうしようって

一瞬考えちゃった。


「男の子?女の子?」

「ふふっ・・・まだ、10週目だから。まだ分かんないよ。ほら、コレ」

「これが、俺達の赤ちゃん?まだ卵じゃん。ちっちゃいなー。」



< 213 / 218 >

この作品をシェア

pagetop