海辺で恋するシンデレラ


エコー写真を見ながら、嬉しそうにしている波瑠を見ていると

こっちも嬉しくなる。


「ねぇ。波瑠は男の子と女の子、どっちがいい?」

「んー。元気で産まれて来てくれたら、どっちでもいいよ。でも・・・」

「でも?」


少し、不安になって波瑠の顔を見上げる。


「海桜に触れられなくなるのは、寂しいな。」

「もうっ。」


カーッと顔が熱くなって

それを見られたくなくて、波瑠に背中を向けた。


「ごめん。海桜、こっち向いて。」

「嫌っ」

「キス、したいんだけど?」


後ろから、優しく抱きしめられそっと顎を持ち上げられた。


私は、その動きに抵抗できずに

首を後ろに倒し、波瑠の唇を受け入れる。


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