海辺で恋するシンデレラ
何故だろう。
胸の奥が、ジリジリと痛む―――――――――
「あなたは・・・?」
「俺は、橘柊司(たちばな しゅうじ)。君の恋人だよ。」
恋人・・・?
この人が、私の?
分からない・・・でも、昨日の藤堂さんとは何かが違う気がする。
「あの、もう少し教えてくれませんか?私の事。」
「いいよ。」
そう柔らかな笑みを浮かべ、ベッドサイドの椅子に座った。
それから、夕方まで彼と話していた。
私は、彼が店長を務めるHeart Reef Café で働いていた事。
海が好きで、店の近くの砂浜で店長がスカウトし働き始めたらしい。
働き始めて、半年が経った頃
私の方から店長に告白し、付き合い始めたんだとか。
休みの日は、一緒にドライブやショッピングに行ったり
彼の趣味である、サーフィンに付き合ったりしていたんだって。